Debian11bullseyeへMariaDBとphpMyAdminをインストール

DebianへphpMyAdminをインストール

OSにDebianをインストールしたPCをデータベースの学習用サーバーとして利用するためPHPとMariaDB、phpMyAdminをそれぞれインストールしてLAMP環境を整えてみました。

Debian11では、次のコマンドを実行しデフォルトのリポジトリからphpMyAdminをインストール可能です。

#apt install phpmyadmin

今回は、このリポジトリからのインストールではなくphpMyAdminの公式から最新バージョンを指定する方法でインストールしてみました。

検証に使用したPCはatomCPU搭載の32bitパソコンShuttle XS35 V2です。

ベアボーンPC「Shuttle XS35 V2」でデータベースサーバーDebian11 bullseye

PHPのインストール

データベースサーバーと関連ツールのphpMyAdminをインストールする前にPHPをインストールすることにします。

WebサーバーのApacheはOSをGUI環境でインストールする過程で、SSHとWebサーバーの項目にチェックを入れているので環境が整った状態になっています。

WebサーバとSSHサーバにチェック

Apacheはインストール時に導入済み

GUIの端末アイコンをクリックしコマンドラインから次の通り実行します。

#は適宜$sudoに読み替えてください

#apt install php php-dev php-fpm php-gd
#apt install php-mysql php-mbstring
#apt install libapache2-mod-php7.4

バージョン番号はphpinfo.phpなどで確認して変更します。

#a2enmod proxy_fcgi setenvif
#a2enconf php7.4-fpm

ここでApacheを再起動。

#systemctl restart apache2

MariaDBとphpMyAdminのインストール

続いてMariaDBのインストール。

#apt install mariadb-server mariadb-client

phpMyAdminをダウンロードして設定。

#wget https://files.phpmyadmin.net/phpMyAdmin/5.2.0/phpMyAdmin-5.2.0-all-languages.tar.gz

ここでもバージョン番号をインストール時に安定して使えるものに変更します。

# tar xvf phpMyAdmin-5.2.0-all-languages.tar.gz
#mv phpMyAdmin-5.2.0-all-languages /usr/share/phpmyadmin
#mkdir -p /var/lib/phpmyadmin/tmp

作成したtmpディレクトリをApacheが使えるようにします。

# chown -R www-data:www-data /var/lib/phpmyadmin

ここの指定がDebianではwww-dataという記述。

#cp /usr/share/phpmyadmin/config.sample.inc.php /usr/share/phpmyadmin/config.inc.php

config.sample.inc.phpの名前を書き換えてコピーしconfig.inc.phpを作成。

#vi /usr/share/phpmyadmin/config.inc.php

作成したconfig.inc.phpを編集するためエディタでを起動します。

編集箇所1
$cfg[‘blowfish_secret’] = ”; /* YOU MUST FILL IN THIS FOR COOKIE AUTH! */

シングルクォーテーションの中に32桁のパスワードを記述します。

例:123456789012345678901234567890ab

編集箇所2
/* User used to manipulate with storage */ // $cfg[‘Servers’][$i][‘controlhost’] = ”; // $cfg[‘Servers’][$i][‘controlport’] = ”; $cfg[‘Servers’][$i][‘controluser’] = ‘pma’; $cfg[‘Servers’][$i][‘controlpass’] = ”;

下の2行のpmaとpmaのパスワードのコメントアウトを外して編集しパスワードを設定。

そのまま下にスクロールして/* Storage database and tables */の見出しの下のコメントアウトを全て外す(20行ある)。

続いてファイルの一番下の行に次の一行を追加します。

編集箇所3
$cfg[‘TempDir’] = ‘/var/lib/phpmyadmin/tmp’;

mysql_secure_installationを実行します。

#mysql_secure_installation

Apacheとの関連付け

#mkdir /etc/phpmyadmin/

/etcにもphpmyadminディレクトリを作成しここに、編集済みのapache.confファイルを設置します。

phpMyAdminの設定に使うapahe.confファイルについて

このapache.confファイルはaptコマンドを使ったリポジトリからのインストールでは自動で設置されますが、手動インストールの場合はファイルを作成しなければなりません。

#vi /etc/apache2/apache2.conf

続いて、/etc/apache2/内にあるapache2.confを開いて最下行に次の記述を追加します。

apache2.confへの追加記述
Include /etc/phpmyadmin/apache.conf

apahe.confとapache2.confは全く違うものなので注意が必要

ブラウザでphpMyAdminを表示

#service apache2 restart

一連の作業が終わったらApacheを再起動します。

ブラウザのアドレスバーへhttp://「サーバーのアドレス」/phpmyadminと入力してphpMyAdminにアクセス。

ログイン画面が表示されれば設定していたパスワードを使用してphpMyAdminが使用できるようになります。

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