WindowsPCのデータベースアプリケーションMS-AccessからオラクルのODBCドライバを使ってMySQL(MariaDB)サーバーへ接続する手順です。
あれこれ試して自己解決で接続できた方法ですが、あとで調べてみたらODBC接続はWindows側で設定する手段が王道のようでした。
当記事にまとめた接続手順は予めODBCドライバがインストールされている環境でAccess2013を使用しています。その後の動作環境の検証についてページ下に記載してします。
ドライバのインストール
新規ファイルの作成
Accessを起動し「空のデスクトップデータベース」をクリック。 新しいファイルの保存先を指定して「作成」をクリックし***.accdbファイルを作成する。
空のデータベースファイルを作成。
※ここで作成される「テーブル1」は使用しないので「閉じる」を操作し、すぐ削除してしまってかまわない。
リンクテーブルの作成
続いて「外部データ」メニューから「ODBCデータベース」をクリック。
※Access2016では、「外部データ」→「インポートとリンク:新しいデータソース」→「データベースから(D)」→「SQLServerから(S)」の手順になります。
外部データの取り込みで「リンクテーブルを作成…」にチェックを入れOKを押す。
データソースの選択
「データソースの選択」というボックスが表示されるので、DSN名(D):の右側「新規作成(N)」をクリック(この段階ではDSN名は空欄でも良い)しデータソースの新規作成ボックスの一覧から「MySQL ODBC 5.3Unicode Driver」を選択し「次へ」へ進む。
データソース名の入力画面になるので任意の名前を入力し「次へ」へ進む(まだ保存場所は指定しなくて大丈夫。
ファイルデータソースとして、指定した「ファイル名:***」及び「ドライバー:***」が表示されるので確認し「完了」を押す。
データベースサーバーへの接続設定
その後、自動で表示される「MySQL_Connector/ODBC」の画面でデータベースサーバーのTCP/IP、User、Passwordを入力するとDatabase:のところでプルダウンから目的のデータベースが選択できるようになるので接続するデータベースを選択してOKを押す(MySQL_Connector/ODBCの表示は少し時間がかかる)。
データソースファイルの保存
ここで再度「データソースの選択」に戻るが、DSN名(D):の入力欄に「ファイルデータソース」で入力したデータソース名が表示されているので確認後、必要により上の「データソースの場所(I):」を選択してから「OK」を押す。
作成されるデータソースファイル(拡張子がdnsのファイル)は、別のアクセスファイルで同じデータベースに接続したいときにも使用可能。
Accessで利用するテーブルを選択
再度「MySQL_Connector/ODBC」の画面が出るので、今度はパスワードのみを入力しOKを押す。
「テーブルのリンク」が表示されるので、必要であれば「パスワードの保存」にチェックを入れAccessで使用するテーブルを選択し「OK」を押します。
※「パスワードの保存」にチェックを入れるとパスワードについての注意のメッセージが表示されます。
次に表示される「固有レコード識別子の選択」というボックスで、テーブルごとのフィールドが表示させれるのでAccessで使用したいフィールドを選択しOKを押す。
この操作をテーブルの数分繰り返す。
以上でAccessからODBC接続でMySQLデータベースへ接続が完了しAccessの画面の左にテーブル名の一覧がリンクテーブルとして表示されます。
データベースサーバーへのODBC接続はWIndowsOS側でも設定が可能のようでが試せていません。
利用するアプリケーションがAccessだけなら今回の方法がわかりやすいのではと今のところ考えます。
ODBC接続についての検証環境
Accessからデータベースサーバーへの接続環境について、検証できている最新の動作環境は次の通りです。(2023年1月現在)
【PCの構成】
アプリケーション | Access2016 64bit |
---|---|
コネクターのバージョン | Connector/ODBC 8.0.31 64bit |
OS | Windows10 64bit |
【接続先ローカルサーバー】
OS | Debian11 32bit(Linux) |
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DBサーバー | MariaDB 10.5.18 |
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サーバーはハードウェアスペックに合わせ32bitで運用していますが、接続元のPCはすべて64bitに統一しています。
PCはAccessが64bitならODBCドライバも64bit。32bitならドライバも同じ32bitに統一しないと接続できませんでした。
ODBC接続の場合、特別な事情(マクロの動作問題など)が無ければWindowsも含めて全て64bitを採用したほうが良さそうです。
上手く接続できないとき
AccessからMariaDBへODBC接続できないときに確認したいこと
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