PCの自作などをやっていると空いているスロットは自然に埋めたくなってしまう習慣みたいなものがあります。
NECが発売していたミニノートLavieLight_PC-BL300/TA6BはCPUにAtom_N280を搭載しWindowsXPがインストールされていたマシンですが、この世代のPCからすでにmSATA_SSDというのは存在したようです。
上位機種でSSD搭載済みなら認識可能か
このLavieLightは発売当時、上位機種の「PC-BL350/TA6」で実際にmSATA_SSDが採用されていました。
このSSDとHDDの両方を搭載しているというのが当時としては話題にもなっていたとのことです。
手元のPC-BL300/TA6は2GBメモリへの換装作業の際にmSATAスロットが存在するのを確認しています。
ならば、当然考えられるのがBL350/TA6とBL300/TA6はマザーボードが共通で組み立てるときにSSDを入れるか入れないかだけの違いでハードウェア的な差別化をしている可能性が高いでしょう。
これは、製造コストとマーケティングの両面からみればPCメーカーの常套手段とも言えます。
SanDiskの32GB_mSATA_SSD
PC-BL300/TA6は発売当初のレビューなどを見ると、上位機種BL350/TA6に搭載されていたのは16GBのSSDでした。
OSがXPでも16GBという容量は少ない感じがします。今回は32GBのmSATA_SSDをオークションで調達しました。
なお、64GBを採用しようとすると今でもお手頃な価格ではなく用途がLinuxなので32GBで妥協します。
マザーボードへのSSD搭載
この機種は、メモリスロット(mSATAスロットも同じく)までのアクセスが難易度の高い機種です。また、分解作業は保証がなくなり事故の危険も伴うので全て自己責任で行うものです。
既存HDDの取り外し
分解作業は、画像のように2.5inchHDDの取り出しから始めます。バッテリーを外し固定されているネジ2本を取ってしまえば水平に引き出せる仕組みになっています。
分解作業は、メモリ交換の記事に画像を掲載しているので、ここでは省略します。
PC-BL300/TA6BにあるmSATAスロット
メモリ交換のときは、マザーボードを浮かせた状態でメモリの載せ替えを行いましたが、今回はマザーボードを完全に取り外しました。
画像はマザーボードを裏返した状態です。
マザーを取り外してしまうと、下側のケースにはスピーカーしか残りません。
マザーボードを取り外すには左上に位置する電源コネクタの固定ネジをはずし左の冷却ファン側から取り出すと素直にはずれます。
2.5inch用のSATAコネクタの下にある黒いシートが張られている部分がSSDが入る場所で右側に黒いソケットがあります。
SanDiskの32GBSSDを装着してみるとピッタリでした。写真では片方でしか固定されていませんがネジ2本で確実に固定します。
SSD装着後は分解と逆の手順で組み立てていきます。
BIOSで認識されたSSD
元通りに組んだ後、BIOSメニューを起動してみると「>SSD [32017MB]」の部分が追加表示されています。
SSD装着前には「内蔵HDD」の部分しか記載がない状態でした。
続いて起動順位の設定メニューを確認してみると、「SSD:SanDisk SSD P4 32GB-(S3)」と認識されています。
この部分は、mSATASSDの装着前にも「SSD:」とだけは表示があって、丁度取り出したままのHDDが同じくSSDの上に「内蔵HDD:」とだけ表示されています。
このHDDを抜いたままの状態でSSDにOSをインストールすれば、起動順位が上のHDDは無視されてSSDから起動できます。
OSは現状のHDDに同じくCentOS6を入れてみましたが、たぶん当時のmSATA_SSDとうのはこんなモノなのでしょう。特に起動の早さは実感できません。
PC-BL350/TA6のレビューからもHDDと比較して起動速度が20%早くなった。とありますからmSATA_SSDの性能は「この当時のHDD」と比較して20%しか速度が違わないということになります。
正直、2.5inchのドライブを起動ドライブとしてSATA2あたりのSSDに換装したほうが速度は向上するかもしれません。
ただ、今回の目的は発見してしまった空きスロットを埋めたいというのが目的でしたので、この世代のPCに起動速度の向上を求めるものではないため一応腑に落ちた結果ではあります。
しかし、この世代にサイズのコンパクトなPCで内蔵ストレージを2つ搭載(2.5インチ側もSSDにすればSSDが2台搭載になる)とはなかなかのものですね。
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